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2020.7.25 ブログ

院長ブログ『睡眠と卵子の質の関係』

睡眠中、体内では様々なホルモンが合成されています。中でも睡眠を促すホルモンとして有名なメラトニンは卵子の質にも影響します。
メラトニンは卵胞液中に高濃度に存在していることが確かめられており、卵の質が不良な体外受精患者にメラトニンを投与すると、卵胞液中の酸化ストレスが軽減し、卵を保護し、卵の質を改善させるという報告があります。

メラトニンを分泌させるためには、朝と昼は日の光をしっかり浴び、夜寝る前に部屋を暗くする事が大切です。パソコンやスマートフォンなどから出るブルーライトの光はメラトニンの分泌を阻害しますので、寝る1時間ほど前から使用しないほうが良いでしょう。またメラトニンはセロトニンというホルモンから合成されます。セロトニンはトリプトファンというアミノ酸から合成されるためトリプトファンが多く含まれるタンパク質の摂取することも大切です。トリプトファンは大豆、魚、野菜、果物などに含まれるのでバランス良く摂取しましょう。熟睡するためには食事は寝る3~4時間前までに、消化のよいものを食べるといいですよ。

眠れないという症状は、音や明かりなどの刺激が大脳皮質を刺激したり、悩みやストレスが大脳自身を直接刺激するときに起こります。蒸し暑い夜、なかなか眠れないのは、“暑さ”という刺激が大脳皮質に作用しているため。日本のように湿度が高い場合、汗をかいてもなかなか蒸発せず、体感温度は気温以上に高くなります。これでは寝苦しいのも無理のない話ですね。睡眠に最適な室温は夏で26~28℃、冬は16~21℃で、湿度は季節を問わず40~60%が最適と言われています。夏のクーラーをかけっぱなしは体温が奪われ健康によくありません。眠る前に部屋を冷やし、1時間で切れるようにセットする。また、室温は高めで除湿をすれば、寝苦しさは解消できますよ。寝付けないときは、牛乳を1杯飲むことをおすすめします。牛乳に含まれるカルシウムには鎮静作用があり、イライラを解消して安らかな眠りにつくことに期待できます。

ただ“長い睡眠”をとるのではなく、“質の良い睡眠”を意識し、体内時計を整え、妊娠しやすいカラダに改善していきましょう。

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