初めて婦人科を受診する、ましてや赤ちゃんが欲しくて第一歩を踏み出したとき、だれもが不安の念を胸に抱いているものです。今日は何をするのだろうと、どきどきしながら受診しないためにも、おおよその検査を知っておくと心構えができます。不妊検査について、当クリニックの検査を例にして流れと内容をご説明していきましょう。
不妊専門の病院やクリニックへ行くと、問診と内診が行われ、再診以降には月経周期に基づいた検査の指示があります。
月経周期については、初診時にも尋ねられますが、あらかじめ1~3ヵ月間基礎体温を測定し、その基礎体温表を初診時に持参するとよいでしょう。排卵の有無やホルモンの分泌状態がわかり易くなりますので、問診もスムーズに進みます。
初めての診察の際の問診では、初潮年齢、最近の月経開始日と日数、月経周期、月経の様子や手術の有無、家族の病歴、不妊検査と不妊治療の有無など質問されます。
月経開始日や月経周期については、基礎体温を付けられていない場合は1〜3ヶ月の月経の始まった日と終わった日を教えてください。また、既往症や手術の有無については、かかった年齢(または年月日)や病名を思いだして予めメモをして受診するとよいでしょう。そして内診、超音波検査では、子宮の発育状態、膣の異常や子宮筋腫の有無、卵巣の腫れ、妊娠を妨げる障害があるかなどを診察します。
不妊治療をはじめるにあたって、上記を加味し、その方に必要な検査をご提案いたします。
不妊検査は月経周期に合わせて行います。
検査を終えてから、必要な部分に対する治療・投薬などを開始します。
検査は、無駄な治療と時間を浪費せず、最も適した治療へ進むために必要なものと考えてください。例えば、卵管造影検査をせず、タイミング療法や人工授精をいくらしても、卵管が詰まっていては時間もお金も無駄になります。
検査の詳しい内容や説明は下記の資料(PDF)をご覧ください。
不妊治療に不安やあせりはつきものですが、なるべく気持ちはゆったりと構えることが肝心です。不妊治療の道のりは長く、精神的なタフさも要求されるかもしれません。しかし、無理は禁物です。
不妊治療の目的(ゴール)は、たとえうまくいって妊娠できたとしても、そこで終わりではありません。母体に宿った生命を育み、この世に誕生させて初めて不妊治療は完了するのです。
当院では、一般不妊治療や高度生殖補助医療はもちろんのこと、着床不全・着床前診断など患者様の状態に合わせ、徐々にステップアップを図り、治療をご提案いたします。
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