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2021.2.5 ブログ

院長ブログ『子宮卵管造影検査と選択的子宮卵管造影検査』

性感染症で最も頻度の高いクラミジア感染症。クラミジアの治療をせずにしておくと、卵管の通過障害による不妊や卵管妊娠の原因になります。
卵管は子宮から腹腔内につながっている管状の臓器で、不妊治療を始めるにあたって、初めの不妊検査で卵管が疎通しているかどうかをチェックします。その結果、片方ないし両側の卵管が疎通していないというケースが見受けられることがあります。

卵管が通っているかどうかは子宮卵管造影検査でわかります。子宮卵管造影検査は、卵管因子の不妊に必要な検査で、月経開始から6-10日の適切な時期に行います。造影剤を子宮の頸部から入れ、卵管を通して腹腔内に至るか、また周囲に拡散するかを見ます。
造影剤やヨードアレルギー、甲状腺異常がある方の一部など、子宮卵管造影の造影剤が使えない場合は、通水検査という生理食塩水をチューブで子宮内に入れ、超音波で卵管通過の有無を確認することもあります。

しかし近年、体外受精などの進歩に伴い、卵管閉塞に対しその改善を目指す治療は広くは行われていません。そこで当クリニックでは、卵管の疎通を図る治療として、疎通していない卵管を選択してピンポイントに狙う、選択的卵管造影を行っています。選択的卵管造影の大きなメリットは、卵管鏡(両側閉塞の場合)と比べ費用がおよそ7分の1で済むということと、治療の際に麻酔を使わないということです。

両方の卵管が疎通していない場合、卵子が子宮まで辿り着かず、もちろん精子と出会うこともないので、卵管を疎通させてあげる治療を行うか、体外受精治療にステップアップするかしか方法はありません。
どちらか片方の卵管が通っていない方は、両方とも卵管が通っている方と比べると、妊娠のチャンスが減ってしまいます。もちろん片方は通過しているので、そのままタイミングや人工授精を続けて妊娠を目指すという方法もありますが、少しでもチャンスを増やしたいという方は選択的卵管造影を受けていただくことができます。

当クリニックの実績を例にあげますと、この数十年の間に選択的卵管造影を行い、両方の卵管が疎通していなかった方のうち91%の方に疎通が認められました。その内の約40%の方がタイミングや人工授精といった一般不妊治療で妊娠されたことから、体外受精移行前に試みても良い治療方法と考えられ、体外移行に躊躇する方には良い選択肢となるのではないでしょうか。

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