周囲の皆さまへ「そっと寄り添い見守ることこそ最大のサポートです」
親として「孫の顔が見たい」「跡取りがほしい」「相談してほしい」と子の将来を思い、また、求めてしまうのは自然なことだと思います。しかし、その親心や周囲の期待こそが大きなプレッシャーとなりストレスとなっていることが多いのです。
前向きに不妊治療に取り組んでいても、治療の成果がなかなか現れない、不妊治療にかかる費用が家計に影響し経済的な心配も抱えています。そして女性は、いくら外見が若くても卵子の老化には勝てません。残念ながら妊娠・出産にはタイムリミットがあり、どこかで治療継続について大きな決断をしないといけない時がくるのです。
治療に来られているほとんどの方は、口には出さずとも周囲の気持ちに気づいており、そしてそれに応えたいと思っています。精神的にも肉体的にも、不妊治療の与える負担は大きいものです。大きなストレスは妊娠しづらい状況をますます悪化させてしまうだけです。
本人たちから言ってくるまで待ってあげてください。もしかすると話してこないかもしれません。それもまた、ただ受けとめてあげてください。他人の経験談やアドバイス、根拠のない励ましなども本人たちを傷つけてしまうことがあります。ただ話を聞いてあげ、そっと寄り添い、見守ることこそ最大のサポートであるという事を覚えていただければと思います。
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