西川クリニック
           
       

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悩みの相談室

不妊症について

Q. 既往症と不妊との関係について教えて下さい。
A. 女性は、虫垂炎(盲腸)・帝王切開・子宮外妊娠・腹膜炎などで開腹手術をした場合、手術の後遺症として子宮卵管癒着や卵管が詰まることがあります。
また肺結核では、薬の投与で治っていても子宮卵管などに飛び火していた場合(卵管結核)、これが完治するということは、卵管が癒着して詰まってしまうということなので不妊症となります。一度、子宮卵管造影検査を受けて、その後の状態を確認しておくことが大切かと思います。
甲状腺の病気や、最近増えているクラミジア感染症などの性感染症の病気も、不妊症の原因となりますので注意が必要となります。
男性側の既往歴も不妊の原因となります。思春期のおたふく風邪、腸チフス、肺炎など高熱を伴う病気は造精能力に影響を及ぼしますし、睾丸や副睾丸の病気にかかった男性も生殖機能に異常をもたらしがちです。また、幼児期のヘルニアの手術で、精管も一緒にくくってしまい精子が出てこない例もまれにあります。

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Q. ストレスは不妊の原因になりますか?
A. 人間の身体とストレスは密接な関係があると言われていますが、現代の文明社会では多かれ少なかれ誰にでもストレスはあるものです。特に人間関係のトラブルは、職場ばかりではなく地域社会でも絶えません。
女性の場合はストレスによってホルモンの分泌が悪くなることがあります。心労のあまり月経が早まったり止まったりしますし、緊張がこうじて自律神経機能が異常をきたして卵管を収縮させることがあり、間接的には不妊の原因にもなります。
また逆に、不妊がストレスの原因となることもあります。
男性の場合ではストレスのためにED(性交障害)になってしまうことがあります。

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Q. 排卵誘発剤を使って妊娠すると障害児が生まれることがあると聞きましたが本当ですか?
A. 排卵誘発剤には多少の副作用はありますが、障害児が生まれるようなことはほとんどありません。卵巣の発育不全や、ホルモンの分泌異常で排卵がない場合などに排卵誘発剤を使いますが、いろいろな種類があり、これらを単独または組み合わせて使います。自分勝手に組み合わせて使ったりすると、効果がないだけでなく、出血などの思わぬ副作用が現れることもありますので、必ず専門医の指示に従って服用してください。

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Q. 婦人科で子宮内膜症と診断されましたが、将来不妊症になるのでしょうか?
A. 子宮内膜症は、女性の現代病と言われるほど急増しており、特に20〜30代の女性に大変増えている病気です。子宮内膜とは、子宮内腔の表面をおおっている組織の膜で、受精卵を着床させるやわらかいベッドのようなものであり、妊娠に大切な役割を担っています。しかし、本来あるべき子宮内膜ではない場所に発生してしまうのが子宮内膜症です。特に、卵管や卵巣に飛び火すると出血や痛みがあるだけでなく、卵管采部(卵管の末端)に癒着が起き妊娠を妨げることになります。
治療法としては、経口避妊薬による「偽妊娠療法」、GnRHアゴニストと呼ばれる薬剤による「偽閉経療法」などの薬物療法や腹腔鏡その他の手術療法があります。

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Q. 冷え性も不妊の原因になりますか?
A. 女性がよく悩む症状の一つに冷え性がありますが、原因としては自律神経失調症、甲状腺機能の低下、ホルモン分泌の乱れなどが考えられ、月経不順など卵巣機能に影響を及ぼすことがあります。不妊に関係している場合も考えられますから、気になる場合は、一度ホルモンチェックなどを受けてみられるとよいと思います。

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Q. 排卵誘発剤と多胎妊娠の関係は?また、障害児が生まれやすいのでは?
A. 四つ子や五つ子の生まれる危険性があるのは、主にHMGといわれる排卵誘発剤で多胎の発生率は約20%とされています。またクロミッドやセキソビットなどでは、双子などの出来る確率は約6%くらいです。
なお、排卵誘発剤には多少の副作用がありますが、障害児が生まれるようなことはほとんどありません。

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Q. 不妊症は遺伝するの?
A. 結論からいいますと、不妊症そのものは遺伝しませんが、初潮の時期や子宮の発育状態、排卵のサイクルなど身体的な資質は遺伝しますから、妊娠しにくい体質というのはあるかもしれません。
ただし、高度生殖医療の進歩によって重度の男性不妊でもICSIによる妊娠が可能となっていますが、自然による精子選択というバリアをはずすことで、染色体あるいは遺伝的疾患を移行させる可能性が報告されています。

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Q. 排卵誘発剤について教えて下さい
A. 排卵誘発剤は、排卵のない人のとっては欠かすことのできない薬で、単独または数種類を組み合わせて用います。次に主なものを挙げますが、必ず専門医の指示通りに服用することが大切です。
化学合成内服薬
クエン酸クロミフェン〈クロミッド〉
シクロフェニル〈セキソビット〉
メシル酸ブロモクリプチン〈パーロデルなど〉
性腺刺激ホルモン
hCG(ヒト胎盤性または絨毛性性腺刺激ホルモン)
hMG(ヒト閉経期婦人尿から抽出した性腺刺激ホルモン)
r-FSH (遺伝子組みかえヒト卵胞刺激ホルモン)
LH・RH

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Q. クロミッドはどんなお薬ですか?
A. 排卵誘発率は60〜80%と効果の高い薬ですが、長期使用すると頚管粘液の減少および子宮内膜の非薄化をもたらし、妊娠率が低下することがあります。専門医のチェックのもとでの使用が原則です。

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Q. hCGとhMG・r-FSHについて教えて下さい
A.
●hCG  (ヒト胎盤性または絨毛性性腺刺激ホルモン)
妊娠した女性の胎盤でつくられて尿の中に排出されたホルモンです。排卵を起こし、卵巣の黄体ホルモンの分泌を促す作用があります。
●hMG (ヒト閉経期婦人から抽出した性腺刺激ホルモン)
人間の尿から抽出した卵胞刺激ホルモンで、特に閉経期の女性の尿に多く含まれています。排卵誘発率は60〜70%、妊娠率も30〜40%と高いのですが、多胎率も高く、また卵巣腫大の起こることもありますので、必ず専門医のもとで正しく使うことが大切です。
●r-FSH (遺伝子組みかえヒト卵胞刺激ホルモン)
リコンビナントFSHは、バイオ技術で作られたFSH製剤です。従来のFSH製剤に比べ純度が高いのが特徴です。価格はやや高めですが、やや少ない投与で良好卵が増えると言われています。

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Q. 処女膜強靭症とは?
A. 処女膜とは、膣口に近いところにある厚さが1ミリ程度のひだ状のもののことですが、完全に塞がっているのではなく、中央部に小さな穴があって外部と通じています。 本来はやわらかい粘膜で破れやすいものですが、リング状に固くなってしまった状態を、処女膜強靭症といいます。性交に疼痛を伴うため、性交恐怖症になったり、無理に挿入しようとして裂傷して大出血することもあります。治療は切開することで簡単に治ります。

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Q. 不妊検査にはどのくらいの期間がかかりますか?
A. 不妊検査は月経周期に合わせて行いますから、少なくても1周期程度は必要となります。的確な治療を行うためには詳しい検査が大切です。一見、回り道のようですが、ご妊娠への近道とお考え下さい。
【不妊症の検査】の項をご参照下さい。

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Q. 子宮後屈は不妊の原因になりますか?
A. 子宮後屈そのものが不妊症の直接の原因にはなりませんが、癒着して子宮が動かない場合や、癒着によって卵管にまで異常が及んでいる場合などは妊娠の妨げとなりますから、手術を行います。ひどい癒着性の子宮後屈の場合には、月経痛や腰痛に悩む人も多いので、検査の上で治療法を決めます。また手術の必要のない移動性の子宮後屈の場合でも、後屈の状態によっては性交時の精子の侵入が困難なことがありますから、体位の指導なども行います。

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Q. 片方の卵管を取っていますが、妊娠しにくいのでしょうか?
A. 残った卵管が正常であれば、妊娠は可能です。卵管の状態等を検査した上で治療の方針を決めます。(片方の卵管を切除することになった原因、程度によっては、現在残っている卵管にも何らかの影響を及ぼしている場合があります。

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Q. プロラクチン値が高いと言われたのですが……。
A. プロラクチン(乳汁分泌ホルモン)は脳下垂体から分泌されるホルモンで、妊娠中や出産後の授乳中に多く分泌されます。このホルモンが非妊娠時に多く分泌されると、排卵を阻害するため不妊症の原因となります。治療は、薬剤療法が有効です。尚、プロラクチン値が異常高値の場合は、脳下垂体腫瘍の可能性があるので、頭部CT検査やMRI検査が必要です。

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Q. H.S.G.(子宮卵管造影検査)は、痛いですか?
A. 子宮卵管造影検査は不妊症の方には大切な検査ですが、痛いのではと心配される方が多いようです。しかし、医師の指示通りに体の力を抜いて、リラックスした状態で行えば、ほとんど痛みはありませんから、麻酔などの必要もありません。不妊症専門医で受けられることをおすすめします。また検査前の診察で全身状態に問題のないことを確かめて行いますので、発熱などの副作用の心配もありません。

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